現象学的美人論 (上)
先日たけぞーさん(a.k.a.モテ市くん)も日記で扱っていましたが、
「美人とは何ぞや?」
というテーマについて、自分も若干ながら思う所があるので、筆をおろし、いや、執ります。
さて、まず、この美人とは何ぞや?というテーマに関する既往の研究って結構あるようです。
(参照:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022640952/249-3451966-5058737 )
ただ自分は一切こういう本を読んでいません。
よって、上野千鶴子さんに見つかったらグウの音も出ないくらい糾弾されるような、不適切な言葉を多数使ってやろうホトトギスというスタンスで、無茶な論理を展開します。
途中ヤワラちゃんに関する不適切な表現も出てきますが、是非スルーして下さい。
第一章:美人の定義
まず、基本的な自分のスタンスを書きます。
自分の意見としては、個体レベルでの美人と、集団レベルでの美人を分けて考えた方が良いと思います。
理由は以下の通り。(たけぞーさんの日記を受けてのコメントより抜粋)
まず、顔面についてのストライクゾーンというのは個人によって結構差があったりしますよね。
これから考えるに、人間個体の本能的な部分では、美人というものの定義は非常に曖昧だと言えると思います。
つまり、普遍的に成立するような、絶対的な美人を規定するような指標は存在しないと考えられます。
個体レベルの「ウホッ、イイ顔・・・」というビギニングを左右するのは、強いて言えば目や口や鼻などのパーツのプロポーションの問題だけでしょう。
コレを証明するに良い例があります。
谷夫妻です。つまりヤワラちゃんです。UMA認定も近いと言われている彼女です。
はっきり言って、大多数の人は彼女を美人とは思わないでしょう。
しかし、人間という種の世界は上手く出来ています。その種が保存されるために、何十億分の一の確立かで、彼女にホの字になってしまうような男性(変態)も、確実に存在するのです。
これは種の保存の論理に矛盾しないどころか極めて納得のいく論理だと思います。
一方、「一般に美人とはなんぞや?」のレベル、つまり、集団レベルでの話しになってくると、結局はたけぞーさんの言うように、ある時代・場所ごとのコミュニティの中での情報・評価の集積が大きな意味を持つのではないかと思います。
何故なら、情報がフラットに共有されていない場所や時代においては、極めて多様な「美人」が存在するからです。
例えば、昔のクレオパトラとか紫式部。
彼女らについて、「あの人は美人よ」という情報が共有されている時代・コミュニティにおいては「美人」でありますが、そこから離れて、違う時代・コミュニティに属する我々にとっては美人とは認識され得ませんよね。
従って、「第一章:美人の定義」の結論は以下のようになります。
結論:個体レベルでの美人は個体ごとの萌えジーに依存
集団レベルでの美人はコミュニティの中での情報に依存
以上、現象学的美人論っぽいうんこ論理でした。
しかしここで、一つの疑問が浮上している事に気付きます。
個体レベルでの美人の定義はかくも多様であるのに、それらが一体どのように統合された上で、集団レベルでの「情報としての美人」が形成されているのだろうか、という疑問です。
コレについては、
第二章:引き算の美人 ~抽象化の果てに~
に詳しく書くつもりです。
でも書かない可能性87.6パーセントです。
マンドクセーので。
以下次回予告。
前回の第一章により浮かび上がった、集団レベルでの美人形成のプロセスの謎・・・。
この解析不可能とも思える難題に、一人の萌えジー研究者が立ち上がった!
果たして彼の根拠のない論理に如何ほどの反感が募るのだろうか?
乞うご期待。
期待されずとも無理やり書きますが。
タイトル原題:現象学的建築論 、増田友也のキーワード
応用モテ人構築論講義 第一回
先日、いつもの如く自宅マンション(姉から借りパクしたもの)に車でプリッと帰宅し、これまたいつもの如く地下の立体駐車場に車をスコッと入れようとしていた時の御話で御座います。
車を停めるため、機械を操作し、自分の車庫ユニットが出てくるまでフンフフーンフンフーンと、鼻歌まじりで待っていた所、マンションから人が出てきました。
「チッ」
自分は往年の石原裕次郎気取りで舌打ちをせざるを得ません。
何故なら、これは自分が最も嫌いなシチュエーションの一つだからです。
機械は一度に一人しか捌けませんから、次に使いたい人は前の人が立体駐車場を使い終えるまで待たなければなりません。50平米程度の小さな空間は、独特の気まずさを助長します。
「何しとんねんはよしろや。こっちは予定がケツかっちんやねんぞ」
自分には待ってる人の無言のプレッシャーが聞こえます。
いやよ、そんなに怒らないで。
見ると、待っているのは、なかなかにウサン臭い風貌のおっさんです。結構カジュアルなジャケットスタイルに、ニット帽。ともすれば、その遊び慣れた雰囲気はAV監督の甲斐正明級です。
自分は駐車ユニットの柵が開くなり、急いでバックで車を突っ込みます。そう、バックで突っ込むのがこの駐車場の鉄則。
違うバックは好きですが、このバックはどうも・・
などと卑猥な事を反射的に考えつつ、(車を)入れようとすると、
あれ?斜めった!!このままじゃ入らん!!
と、
半分くらい入庫してから、再び前進します。
再び挿入。というか車庫入れ。
「キュキュキュキュッ!キィィキキー!」
あれ?タイヤ擦った!!このままじゃ入らん!!
と、
またもや半分くらい入庫してから、再び前進します。
やべえよ、焦って入らん。
いつもは出来るのに・・まるでチェリィボウイみたいじゃないか!
認めん、認めんぞ!
と、躍起になって数回半分入庫、やり直しを繰り返した後、何とか入庫完了。
ひとりでできるもん。(http://pya.cc/pyaimg/pimg.php?imgid=6328 )
最後に再び機械を操作して柵を閉じるため、おずおずと車を降り、機械に向かいます。
おっさんが待ってるので、気が小さい自分は焦りながら小走りで操作してしまいます。
「すいません」
自分は気恥ずかしさのあまり、伏目がちにおっさんに言いました。
その時、オヤジは動いた。(NHK)
「いやいや、焦んなくていいよ。駐車場、狭いからねえ。(ニコッ)」
パチン!
赤い実がはじけました。
自分はゲイではありませんから、おっさんに恋はしませんでしたが、もし自分が女性なら、
「何も言わずに抱いて下さい。」
と、おっさんの胸に飛び込んでいたでしょう。
そうか、これなのか。
そう、これなのだよ。
人は、歴史が始まって以来、どうしたらモテるのか、その隠されたメカニズムに頭を悩ませ、持てる限りの情熱と英知を注ぎ込んできたのは、皆さんの知るところであると思います。
その、機構の原初の姿を、自分は目撃したのです。
まさしく「the beginning」。
この時、自分にはルイス・カーンが憑依していたに違いありません。
詰まるところ、このエロそうなおっさんの見せた何気ない「余裕」。
これこそが深淵だったのです。
そこには、キリストも驚愕するであろう無限の隣人愛と、谷村新司や高田順次のみ持ち得ると言われている爽やかな「ちょっぴりエロス」が絶妙に溶け合ったカクテルがあるのです。
全てを許す下心とでも言いましょうか。
これには流石のマチコ先生も「まいっちんぐ」を連発するに違いありません。(参考:http://www.ne.jp/asahi/office/momiji/machiko/machiko.html )
思えば、かつて群雄割拠した数々の武将達も、心理戦においてはこの「余裕」という精神的アドヴァンテージを最重要視していました。棋戦における羽生名人の戦略(直線的な手順での決着を避け、局面を複雑化させ、常に心的優位に立つことで、相手のミスを誘う)もこの余裕というものが最大の勝利の要因になる事を実証しています。
いわんや、恋愛をや。
という事で、応用モテ構築論、記念すべき第1回目のキーワードは、この「余裕」です。
是非ノートをとって置いてください。
以後、難攻不落の異性を攻略せんとする勇猛果敢な猛者諸兄にとって、この「余裕」は非常に心強い武器となる事を、ここに約束しましょう。
第2回うみぶどう十字軍遠征
さて、そんなどうでも良い事はさておき、
ウミブドウ研究室のM1で、またもやコンペに参加することになり申した。
つかやる事は先週から決まってて、ウミブドウ先生は
「お前らはよ手動かせよ!こんなん5個くらい案つくっといて最後にどれにするか選ぶくらいでないとあかんのや!」
などと息巻いておられたのです。まるで我儘アイドルスタアです。
とはいえ、そんなアイドルのウミブドウ先生は今週京都に居られませんでした。
こんな状況は、マリオで言うと、まるでコイン取り放題のボーナス面みたいな状況なのです。
祭りや!祭りや!節子、ドロップ買ってきたでぇ!(※)
と、狂喜乱舞した我々はこの一週間、1upしまくりという快感に溺れ、全員何もやっていないという大変に危険な状態でした。
でも、ああ、時間とは何と無情に流れて行くのでしょうか。
ウミブドウさんは明日帰ってきてしまうのです・・・。
祭りの終焉です。
そこでさすがにヤヴァいよね、と焦った我々は、M1級閣僚会議の結果、今日の夜中から敷地を見るために、神奈川県は小田原までブーブで出陣を決意したのです。
目指すはドラゴンボールが眠っているとされる小田原城。
気合を入れるため、全員ちょんまげを結い、腰にはきび団子をぶら下げ、ズボンのチャックは半開きにしておきました。
てか遠いよー。
どうか事故りませんように。どうせなら箱根温泉とか行きたかったけど、時間ないし無理やろなー。
では。
どうでも良い日記ばっか書いてほんますんまへん、ほんますんまへん。
(※)「ホタルの墓」の節子です。念のため。
ハンコ物語
おかげ様で、何とか提出する事ができた訳ですが、とりあえず締め切りにはギリギリ間に合ってなかったです。
このコンペに関しては、以前からONAメンバー(※1)で記念にやろうという話があったのですが、自立したい年頃を迎えた自分は一人でやると頑なに固辞していたのでありました。
そうして、先週からちょこちょこと案は考えており、締め切り二日前くらいには案ができていたのですが、プレゼンするのがマンドクセというのと、何かモチベーションが上がらないので、直前まで提出を躊躇していました。
あーもうやらんとこっかなー、
と、ダメリになろうとした瞬間、マイクロソフトWORDのイルカの如くmokaくんがボワンと現れ、やらないよりはマシと、結局二人でやる事になったのです。
まあ一日でやったにしてはまあ見れるモノが出来た訳ですけれども、気が付けば締め切りの時間は過ぎていました。
締め切りは昨日の夜0時。
深夜のヤクザ研で、Nにし君がテンパり過ぎて独りだんじり祭りの如く走り回っている中、我々が下した決断は、郵便局のオッサンに土下座する事でありました。そうして、昨日付けの消印のハンコをもらうのです。
こうして、まだ見ぬ初対面のオッサンの人情というものを完全に前提にして、夜中突然現れたしょうさん(※2)のブーブに乗せてもらい、mokaくんと三人で郵便局に向かったのでした。
しかし、ハイテク化と女性の痴女化が進む昨今では、消印をつける作業は全てマッシーンどもがやりやがるらしく、郵便局のオッサンにはただただ冷徹な言葉を浴びせられたのみでした。
「消印の改ざん?そんなんしたら犯罪者になってまうで。」
そのような完全で冷徹なる社会システムに対し、我々若者はいつの時代も反感を覚えるものです。
「何だとこの野郎。性犯罪者みたいな顔しやがって。どうせ手鏡とかいっぱい持ってるんでしょうが。」
と、全く持って的外れで関係のない反感を抱きつつ、我々はその郵便局を後にする他ありませんでした。
我々は途方に暮れました・・・。
ここで、しょうさんから、このまま図面を灯篭流しの如く鴨川に流そうという素晴らしい提案が出たのですが、人一倍自分の作品に愛情と執着を注ぐmokaさんに反対されました。
そこで、とりあえずコンビニエンスストアシステムズで、発送書類の手書きの欄だけでも昨日付けにしてもらおうという話になり、我々は近くの家族売り場(ファミリーマート)にむかったのです。
「あの、すみません。ちょっとゆうパックの改ざんお願いしたいんですけど。ちょっと一瞬だけ白痴になって、ここの日付の欄間違って昨日付けで受け取った事にして下さい。」
と、初対面の人に身勝手この上ない要求を突きつけようとしたその刹那、
「すいません、ウチはゆうパック取り扱ってないんです。」
と、出鼻をくじかれたのです。この時、先手必勝とはこの事だと悟りました。
我々は途方に暮れました・・・。
ここで、しょうさんから、このままラーメン食って帰ろうという素晴らしい提案が出たのですが、人一倍ローソンが好きなmokaさんに反対されました。
そうして我々がローソン着くと、ヒ素カレーの林容疑者に似たオバちゃんが丁寧に対応してくれました。
彼女によれば、店員が処理する日付の欄は改ざんできても、どうせ明朝郵便局のおっさんが今日付けの日付のハンコを押すので、どうしようもないという事でした。
ここで我々は流石に諦め、ダメもとでJIAに送りつけたのです。
そうして結局再びダメリな結果を残し、全てが終わったあと、一家ピンピン(※3)で泥ラーメンを食べ、我々は帰途についたのであります。
いや、疲れた。
これ書いてる今、マコンくんから今日は研究室のコンペをやろうという素晴らしい不幸のメールが入ってきたので、今からまたガッコ逝きますね。あなくやし。
(※1)ONA:シモネタしか言えない悲しい人間の集まり。ONAが元ネタという、レム・クールハース氏に失礼極まりないネーミングである。構成員は今のところ、moka、TNa、そして自分であり、今後増える予定もない。ネーミングは、この三人の名前の頭文字であるというウマイ言い訳もある。
(※2)夜中のしょうさん:昨日の昼から、半日かけずにコンペ仕上げるという偉業を成し遂げた彼。独りだんじり祭りのNにし君も同じ。そこまでギリギリになってからでもコンペをするという、貫徹された意志は、本当に尊敬に値する。
(※3)一家ピンピン:天下一品の事。京都発祥のラーメン屋チェーン。どろどろラーメン。一家ピンピンはしょうさんの名言。他、びっくりドンキーをぱっくりモンキー、来来亭をパイパイ亭など、中学生並みの言葉遊びが今風である。
タイトル原題:「三都物語」 谷村新司
ダメリ
①:先週、みんなで楽しくフリスビーをしてはしゃいでいた所、ポケットからポロっと3000イェンを落としていた。 運良くすぐ気付いて拾ったのだが、コンクリートの上に晒されたお札を見て何か悲しくなった。
②:さっき、みんなで楽しくお好み焼きを食べて車で帰ろうと車を発進させた所、駐車場ですぐ隣に停めてある車にこすっていた。
運良くすぐ友達が指摘してくれたのだが、自分はギリギリ当たってないと誤認していただけに、何か悲しくなった。
③:今日の昼、ひとりで楽しく家の立体駐車場に車を入れていた所、ドアミラーを柱にぶつけて変な形に曲がっていた。
運良くすぐ力ずくで直したのだが、駐車場にいた綺麗なお姉さんに「大丈夫ですか?」と哀れんだ口調で言われ、何か悲しくなった。
④:昨日の昼、ひとりで楽しく昼過ぎに起床した所、冷蔵庫が壊れて中のモノが腐りかけていた。
運良く発泡スチロールの箱があったので、氷とともに全部詰めて応急処置をしたのだが、やばいモノは全部調理して今日中に食べなければならなくなったので、何か悲しくなった。
⑤:今日の夕方、ひとりで楽しくエロ動画をダウンロードしていた所、大学の事務のおばちゃんから電話かかってきた。
運良く学生証再交付の件だったのだが、良い動画を見つけて盛り上がっていたのにすっかり萎えてしまっただけに、何か悲しくなった。
⑥:今日の昼、ひとりで楽しく吉田キャンパスにTAに行ったのだが、3回生があまりに設計進めてなくて愕然とした。
運良くかわいい女の子だけは結構やっていてちゃんとチェックしてあげれたのだが、明日も自分の講義の時間を削って行かなければならなくなっただけに、何か悲しくなった。
⑦:今日の昼、友達と楽しく話していたのだが、意外とみんなちゃくちゃくと就活始めてて顔面蒼白になった。
運良くまだまだいろいろ説明会とかはあるみたいだったが、出足の遅さと要領の悪さを気付かされただけに、何か悲しくなった。
そうして今も、研究室にこもってコンペを仕上げるつもりだったのに、先日あるある大辞典でやってたダイエット体操みたいなやつを無闇にやりたくなってきたので、帰り支度を始めているのです。いやあ、アレはいいものだ。。。一日3分で驚きの効果ですから。
はいどうも、カスですよー。カースーが来ーまーしたよー。
何か最近自分は常に他人に迷惑をかけているという点で、カバ夫くん(※1)的なポジションなのかなと悟り始めました。
どうせなら天丼マン(※2)や窪塚クラスのアシッド野郎になって飄々と生きたいのですが。
(※1)カバ夫くん:アンパソマソの人気キャラ。毎回重要な半泣きキャラとして話の中盤あたりに降臨し、アンパソマソの顔を喰い散らかす。彼がいなかったらアンパソの勧善懲悪の世界観は成立しないと言われる程の逸材。
(※2)天丼マソ:サブキャラ。登場する前にハシシきめまくっているせいか、登場するときは異常にテンションが高い。恍惚としながら「てーんてーんどんどん」という彼の目はどこか虚ろで確実に逝ってるのであるが、やなせたかしマジックによってクールキャラとしてのポジションを勝ち得ている。
タイトル原題:「アメリ」Le Fabuleux Destin d'Amelie Poulain
監督:Jean-Pierre Jeunet
魅力学講座 基礎Ⅰ
定義としては、字の如く、人を惹き付け、魅了するために発せられる力の事であるかと思います。
これは自身が意識する事なく発せられる場合もありますが、普通、人間というものは少なからず自意識というものを持っていますから、意識して何とかこれを作り出そうと努力する人も多いのです。
さて、この魅力なるものには、大別して二種類あると思います。
陽性の魅力と、陰性の魅力です。
陽性の魅力とは、身体や行動そのものに帰着するものです。
つまり、身体そのものが発する魅力の事でありますが、その末梢的な形態は様々です。それは例えば高い運動神経であったり、美しい歌声であったり、巧みな話術であったり、流麗なダンスであったり、あるいは隆々たる筋肉や美しい顔、豊満な胸など肉体そのものであったりと、多岐に渡っています。
一方、陰性の魅力とは、二次的媒体を通した結果物が効果を発揮するものです。逆に言えば、それ自体は無形で目に見えない場合が多く、何の効果も持たないものです。
例えば、一般にセンスや能力や才能、あるいは知識や経験といったものが、これに当てはまります。これらがその輝きを発するためには、必ず二次的媒体が必要になります。絵画や文章、造形物や音楽、あるいは肩書きや地位や名誉や金の所有といったものもこれに含まれるでしょう。
さて、こうした二つの魅力には効果を発揮するための条件や局面といったものが存在します。故に、もしあなたが魅力的でありたいと願うならば、これらの特徴を良く把握した上で対象と目的を絞り、目的物にアピールしていくべきであります。
1.異性にモテたい
最も手っ取り早い方法は、陽性の魅力を身に付ける事であります。陽性の魅力の特徴の一つは、よく可視化・有形化されており、誰が見ても極度に分かり易いという事が挙げられます。これは最大の強みです。
男性が女性を口説くためにはどうすれば良いか?
とある男性はこう口説きます。
「こう見えても結構絵とか描いててさ。以前も○○って雑誌ににおれの作品が載ったりしてんだよ。」
「そうそう、あと音楽もたまに作ってて、結構遊びで作った曲とかをあるレーベルに送ったら、CD出さないかとか言われて。」
しかし、女性がこういう分野に余程興味がある場合は別として、大抵の場合、
「へー、●●くんってスゴイねー、アーティストだねー。尊敬しちゃうなー。」
と、その場で何となく表層的に尊敬されるだけに終わります。
男の方も自尊心が何となく満たされますが、肝心の二人の関係に於いては特に目覚しい発展はないのです。何故なら、女性にとってそれは形而上の出来事で、自身の心の琴線に直に触れるものが何もないからです。
そうして、結果として、彼女にとって彼は、自分とは外の世界に存在する単なる「すごい人」「尊敬できる人」として終わってしまうのです。
しかしながら、陽性の魅力を存分に用いた次の男性は違います。
「こう見えても結構ダンスとか好きでさ。以前も○○って大会でイイ線までいったんだよ。」
「へー、ちょっと踊ってみてよ。」
「やだよ、恥ずかしいから」
「ちょっとでいいから」
そこで彼は渋々ながらもルーティーンの一部を見せます。それは例えほんのちょっとした手の動きだけであったとしても、その良く訓練され小慣れた感じの動きは、目に見える形で彼女の心の中に確かに示され、跡を残すのです。そう、この目に見えるという事が肝要なのです。
例は、ダンスでなくても良いでしょう。女性を本当に笑わせる話術でも良いのです。これも、知的な音の塊という有形なものとなって彼女の心に跡を残す。
あるいは、美貌や筋肉でも良いでしょう。これら肉体の特徴ほど目に見え易いものはありません。
そう、異性に有効なのは、その場で何らかの直接的な知覚情報でもって相手の五感に訴える事なのです。相手の世界の内側に足跡を残せるかどうかが、勝負の分かれ目なのです。そうして、この時効果を発する唯一のものが、陽性の魅力なのです。
同意したあなたは、明日から片乳ポロリの状態で街を闊歩してみて下さいね。きっと何か群青色の制服着て腰に拳銃ぶら下げた人達にモテモテになるでしょう。白と黒にカラーリングされた、赤いピカピカランプつきの車でナンパされますよ、きっと。
2.仕事で成功したい
もしあなたが純粋で不器用でバカな生き方を好むのならば、陰性の魅力を磨きましょう。何故なら、陰性の魅力は社会的な地位と密接な関係があるからです。社会は表立っては能力による結果物が要求されます。つまりあなたが評価に見合うだけの結果、それこそ有無を言わせない程の結果を作り出すことができる能力を誇示する事ができれば、自ずと社会的な評価も付いてきます。
ただ、多くの人にとって、それは簡単な事ではありません。金をつんだからと言って、種々のしがらみや運などの理由により保証されるものではないのです。
そういう場合は陽性の魅力を利用しなければなりません。これは賢い方法とも言えます。正確には、ずる賢い方法かもしれません。
利用の仕方は簡単で、予め権力を持っている人に対し陽性の魅力を誇示すれば良いだけです。コバンザメのやり方に似ています。
相手によってその戦略は異なりますが、相手の性欲にあやかって肉体の魅力を使ったり、話術を使ったり、面倒な下請け行動を一手に引き受ける事などが一般的かと思われます。
まあ正攻法以外は同僚とかに嫌われるかも知れませんが、自分が幸せになれると確信しているなら何してもOKなんですよ、きっと。同意したあなたは、風呂場でスマタの練習でもして下さいね。レイザーラモンを参考にすると良いかもしれません。何故なら彼は陰性の魅力の欠落を陽性の魅力で補って成功した顕著な具体例だからです。
3.尊敬されたい
疲れたしマンドクセーので書きません。
・・・
最後に、何で急にこんな事書いたかというと、エイドリアソさんの事(※)を今でも時たま思い出すのと、自分があまりにネクラなのを律したいという向上心からなのです。
はー、
この軟弱者めが!と猪木のビンタ喰らって喝入れてもらいたい。
けどきっと痛いからやっぱ嫌やな。
(※)7月の日記「惨事郎」参照。
新・惨事郎 ’05 夏 (下) ~隠し球でアウト編~
はー、書きます。
ペイペーイ。
・・・
いよいよ日曜です。
この日は、一日かけて琉球の風景についてのレポートをするつもりでしたが、まずこの課題に全くもって興味を抱く事ができなかったために、一向に進みません。そして気持ちの隙をついて、ふと例のエイドリアソさんの事を考えてしまいます。
そういえば昨日の、鴨川沿いを二人で歩いてる時の、
「何のレポート書いてるんですか?」
「琉球についてなんですけど、あんまし興味持てなくて、全然進まないです」
「へー、私、昔沖縄にしばらく住んでた事ありましたよ」
という会話をふと思い出しました。
澄んだ海辺と、ひたすらに青くぬけた空の間に立つエイドリアソの姿を想像し、一人、うむ、似合っとると感心しました。
今思えば、これも一つの重要な布石だったのですが、聞いた時にはそのような事は微塵も気付く術もありません。
さて、レポートもやる気しないし、立ったり座ったり、そわそわと家で過ごしていると、ケイタイがブルブルと震えました。
エイドリアソです。
・「今日ほんとにお願いしても良いんですか?すごい雨ですけど。。。一応5:50くらいに抜けようかと思ってます」
自分は快諾の旨を返信しました。普段使ってるような2ちゃんねらークサイ顔文字は勿論一切使わずに。
彼女の今日の予定はこうです。
本来ならば、6:10までのスクーリング@造形大ですが、香川の高松までの高速バスの出発時刻は6:50分。従って、電車とバスで京都駅まで向かう事を想定すると、せめて一時間弱くらい前には造形大を後にしなければなりません。車なら、30分くらいで着くと思いますが、この日は雨で、しかも時間帯も時間帯なので、余裕をもって六時前には出発しようという事になったのです。
以前自分がSAをした時のように、今回も講義を早ぬけして駆けてくる彼女を、今回は迎えに行く事ができるのです。
家でそわそわしている内に、5時になりました。
自分は若干焦りつつ、颯爽とブーブで出発しました。
車内BGMは、今日外との天気とは対照的に、gladstone and anderson 。ラウンジーなピアノとかが入っちゃってるオサレレゲエです。
約束の時間には絶対間に合うのですが、若干急ぎ目に車を走らせました。これには理由があります。
造形大の前には、GRANDIRというおいしいパン屋さんがあります。ここの菓子パンは本当においしいので、是非エイドリアソに食べてもらいたかったのです。しかも、午後からずっと講義を受けてそのまま帰る訳ですから、きっと疲れてるはずだし、お腹もすいている事でしょう。
自分は最大限紳士的思考を働かせました。普段は変態的思考が8割を占めるため、これにはかなりの精神的HP(ヒットポイント)を要しました。
5:30分にはもう造形大前に着いてしまったので、予定通り、甘いパンと、午後の紅茶を買って、しばらくあの時代錯誤の神殿校舎の階段に座りながら彼女が出てくるのを待ちました。
6:00前くらいになって、そろそろかな、と思って上を見ると、大きな荷物と今日作ったと思われる模型を持った彼女の姿を認める事ができました。自分は急いで階段を駆け上がって、華奢な体から提げた旅行カバンを奪いました。
「ありがとう、ほんと申し訳ないけど、宜しくお願いします。時間、大丈夫ですかね?」
「うん、意外と道も混んでなかったし、全然大丈夫ですよ。」
などと、およそ普段変態を常態としている自分はくさいくさいニセジェントルマソに変貌しました。
ここからは、比較的ゆっくりのんびり、ブーブの中での時間を過ごしました。先程買っておいたパンも、エイドリアソは喜んでくれたようで、自分の虚栄心も満たされました。駅までの途中の会話は、これまた自然な感じで、今日のスクーリングのこと、信号待ちの間にちらっと見えた京大石垣カフェのこと、鴨川の上流のほうの雰囲気の事、その他、何でもない事ばかりでしたが、自分にとってはそれがとても嬉しい事でありました。お互い、今から彼女が帰ってしまう事は敢えて口にしません。
運転中だったのでチラリとしか見れないエイドリアソでしたが、柔らかさに溢れたくちびると、その上にある小さなほくろ、大きいけどどこか眠そうな目元は、自分にとって強烈なアッピールで、いつ事故ってもおかしくはありませんでした。
さて、ここからがアレです。
「そういえば、前ふと思ったんですけど、どうして広島出身で今香川に住んでるんですか?」
勿論、この質問には、例えば就職の関係で、とか、家族の関係で、等の答えが軽く返ってくるものであると自分は予測していました。
今では、何でこんな質問してしまったのかと、ただ後悔の渦の中を漂うのみです。もう少し、数日後の自分に気を使って、こんな事聞かなけりゃ良かったのに。
彼女は、それまでの会話と同じように、自然かつ明るい口調で答えました。
「今、彼と住んでるんです。」
ブフォッ!!!キキィー、ガッシャーーーァン!!!!!!
三流ドラマだったらここで車を急停止、追突事故。
コントだったら口に含んだ牛乳を相手の顔に噴射。
言葉で28G(重力の28倍)くらいの衝撃を受けたのは初めてです。
スペースシャトルの乗組員ですら、これだけのGに遭遇するのは稀でしょう。一瞬圧死するかと思いました。否、実際心は圧死してました。それはもうピョン吉みたいにぺっしゃんこ。
エイドリアソの彼は、一時は沖縄で大工の修行して、今では香川で就職しているそうです。
彼氏いるってのは最初に言われたから知ってたけど、同棲してるとはね。
この時自分の頭の中では、
今まで彼女の口からでた話の断片が、一気にパズルよろしく一枚の情景とストーリーを描き出します。
沖縄に一、二年住んでいたというのはきっと彼と住んでいたのです。
自分が家で夢想した、澄んだ海辺とひたすらに青くぬけた空の間に立つエイドリアソの姿の隣には、ムキムキマッチョな(あくまで想像)一人のイケメソ男性も、立っていたのです。
ただ、それを聞いて露骨に態度を変え、怪訝な顔になれないのは、自分の欠点です。平静を装って、自分は言います。
「へー、そうなんですか。何だか、楽しそうでいいじゃないですか。やっぱり皆いろいろと頑張ってるんですねぇ。」(意味不明)
紳士気取りもいい加減にしろ!!!このとんだ間抜けな軟弱学生が!!おめー、ショボいよ、ああ、ショボいよ!!どんだけがんばっても結局エイドリアソには手が届かなかったんだよ!なのに何してんだ!しょうもない事でドキドキしたりして。変に自分を偽ってがんばってみたりして。
あーあ、恥ずかしい奴。
あーあ、惨めな奴。
あーあ、悲しい奴。
自分は自分をひたすら詰問し、攻撃しました。
そうしてすぐに、頭の中は、真っ白に埋め尽くされました。
信号の見え方が、ぼんやりと、そして二重に見えてきました。
そうやって涙腺がゆるんで、自分ははっと気がつきました。
ノリでエイドリアソの事好きって思い込んでたのかと思いきや、結構本気だったのかコン畜生めが。
その後、他愛もない会話を続ける内に、京都駅に到着しました。6:30にはもう、高速バスの乗り場の前に立っていました。
バスが来るまでの間、何だかそこでボーっとするのもぎこちなかったので、京都駅のてっぺんに行く事にしました。
エイドリアソは駅の構内に入るのは初めてだったそうです。
エスカレーターを上り、原広司ご自慢の大階段をかすめ、この京都駅コンペの経緯やウラ話をしている内に、屋上に着きました。
意外と眺め良くないなー
なんて言いながら、我々は最後の時間を過ごしました。この時自分は本当はもう半ば放心でした。
屋上庭園、といってもさして広くもないので、2,3分でひとまわり出来てしまいます。
さて、決してゆっくりしていた訳でもないのですが、
時間も迫ってきたので、すぐにまたエスカレーターを降り始めました。トラスの向こうから下を見ると、さっきはなかった高松行きのバスが見えます。
折角はやく着いたのに最後テンパらせてすいません
と言うと、
そう?全然大丈夫ですよ
と言ってくれました。
下に着いて、バスの前。
「akさん、本当にいろいろありがとう。
フランスから帰ってきたら、また連絡くださいね。
今度はご馳走しますよ。」
最後だというのに、自分はエイドリアソの真っ直ぐで綺麗な視線を、どうしてもかわしてしまいます。つくづく下品な野郎です。
それでもなお最大限爽やかぶって、また是非遊びましょうなんて言ってしまいます。
あっさりとした挨拶のあと、エイドリアソがバスに乗り込むか乗り込まないかの間に、自分は逃げ去るようにその場を後にしました。。
先程、いかにも駐禁とられそうな危険な場所においた車のところに戻ると、相変わらずハザードランプをチカチカやってます。うっとうしい人ごみの中、車を発進。
助手席には、さっきエイドリアソに買ったパンと、午後の紅茶。
彼女は遠慮して一個しか食べなかったので、何個かが寂しそうに残ってます。
何してんだろうねー、自分は。
本当あほやなあ。
と帰りの車の中では笑い泣きでしたとさ。
おしまい。
・・・
まあその後メールのやりとりもあった訳で。
エイドリアソに対して形式的な結果やかたちとしての応えが欲しかったわけじゃないけど、結局手の届かない存在なのに、自分は何してんだろーなんて思ってしまった女々しい気持ちも伝えてしまった訳で。
でも結局はまた友達みたいに遊んでくれると嬉しいとか心にもない事までも言っちゃってる訳で。
まあここからは流石に内容書けませんが。
大体そういう事です。
今後どうなるかはもう知らない。
どういうスタンスでエイドリアソと接して良いかも分からない。
しらんしらん。
おわったおわった。
読んだ人お疲れさまです。
新・惨事郎 ’05 夏 (中) ~連続ヒットで満塁篇~
海行ってもサーフィンできないからといって、ネットサーフィンばっかしてる皆さん、お疲れさまです。
これまでしつこく引っ張ってきたエイドリアソネタですが、多分今回(と次回)で本当に最後です。
というかこの日記をもって、自分の中にある彼女に対する変な期待とか未練などを一切断ち切る事ための自戒としたいのです。
・・・
実は、先週からずっとエイドリアソとはメールのやり取りをしてました。一日に二、三通というスローペースは、お互いの忙しさを推測させ、自分もまあ社会人とのやり取りはこんなものだろうと思っておりました。
さて、彼女からのメールの内容の中には、今週、来週と再びスクーリングで京都に来るとの旨であったり、お寺の夜間拝観の時間を聞いてきたりと、思わせぶりな内容が多々発見できました。
それに対し、自分は物理的な距離に勇気づけられ、ダメもとで「一緒に行きます?」的な返事を送ってみました。
しかし、次のメールには当たり障りのない別の質問に対する答えだけだったりと、まるで暖簾に腕押しの如く、ひょいひょいと肝要な部分は避けた返信が返ってきます。
一時は、そうした彼女のメールの中の曖昧な表現に煩悶していた時期もありましたが、ある時、やっと彼女のメールに明確な意思表示が見られました。
・「私、京都行ったときはいつも宿に直帰りなので、akさんの都合のいい日に今度お茶でもして下さいね」
これはキター!キタキツネ!
この時、自分はついに月面着陸に成功したのです!
そうして、今週末にめでたく一緒に遊びに行く運びになったのです!
とはいえ、彼女は今回は一日限りのスクーリングだったため、土曜の夜に来て、日曜に再び帰るという強行日程でした。つまり、遊べるとしたら、着いた土曜の夜しか時間は許されておらず、後は日曜に京都駅まで送って行くぐらいしかできないのでした。
自分は恥ずかしながらもこれを研究室の同僚に打ち明け、コンペの案の作成やテスト勉強の合間をぬってデエトプランニングのカウンセリングを受けました。何しろ、何年も京都にいるにも関わらず、京都でデエトするのはほぼ初めてだったのです。
研究室の同僚には本当に感謝しなければなりません。
彼らは半分イジリついでではありますが、親身になって隠れナイススポッツやオサレなホットスポッツを教えてくれたのです。
さて、彼らに教えてもらった場所のチェック、近隣の駐車場の位置、更にはホットペッパーなど、考え得る限りの準備をして、その日に備えました。準備は慎重かつ入念を極めました。限られた時間内で楽しめるコースは限られているにも関わらず、当日はエイドリアソの言葉に応じて柔軟な対応が求められるのですから、自分は幾パターンものデエトコースをツリー状に暗記せねばならなかったのです。
そして土曜の夜。
決戦の火蓋は切って落とされました。
駅まで迎えに行き、どきどきしながら待っていると、
見覚えのある彼女が、
相変わらずのツボな雰囲気を醸し出す彼女が、
一時は妄想タイムマシンに乗ることでしか会えなかった彼女が、
向こうに見えます。
彼女は、華奢な体に、以前自分が教室で放心しつつ眺めた黒い大きなカバンと、模型材料が入った大きな袋を提げて、やってきました。
エドワード・T・ホールが提唱したプロクセミックス理論で言う個人距離まで近づいた時、自分は意外にも自然に挨拶をして、あの重そうなカバンを持ってあげるという紳士気取りな事をやってのけてました。
彼女も、普通の友達に話すように、自然と話してきてくれました。
お互い気恥ずかしく、ぎこちない雰囲気を必死で隠そうとしていたのでしょう。
自分達くらいの年齢は、良くも悪くも「社会」を意識し、それまでの責任とは一切無縁の「内面的社会」から決別しようともがく時期であります。
必死で背伸びして大人らしく振舞わなければならないという脅迫観念があるため、背景に泥臭い青春とか感情のぶつかりがあろうとも、さも平然としたように振舞ってしまうのです。
それはそうと、
そんな自然な雰囲気を保ったまま、ブーブに乗り、ご飯を食べに行く事になりました。
車内での何気ない会話の逐一は、内容はともかく、自分にとってはとても貴重で、繊細さに溢れていました。
木漏れ日みたいに、ともすると容易に消失してしまうのではないかという恐怖と、永続性が保障されないが故に楽しむことのできる陶酔が、同時に在ったのです。
ここからは、まあ普通のデエトだと思うので若干割愛します。
ちょろりと観光して、お洒落なお店でご飯食べて、軽く京都案内ドライブしただけです。
ただ、観光がてら歩いた先斗町と鴨川沿いで、西岡徳馬と辰巳琢郎とすれ違って若干テンションが上がったのだけは特別でしたので、ここに特記しておきます。
そういう訳で、たったの二時間半くらいのデエトでしたが、会話も弾み(意外にも彼女も三島由紀夫が好きで、自分がちょっと前に読んだ不道徳教育講座を彼女もつい最近読んだところだったのです!)、なかなか楽しく過ごせたのです。
その日は彼女の宿まで上機嫌で送っていき、滅茶苦茶マメな紳士を演じきる事に成功しました。くーろマメー。
別れ際、彼女は視線も真っ直ぐに、
「akさん、今日はほんとにありがとう」
と言ってくれました。下品な自分は半ば目をそらさざるを得ません。
どのツラ下げて、その綺麗な眼差しを受けきれるというのか。
とはいえ、彼女の事を抱きしめたい衝動とともに、股間にあついものを感じてしまった事をここに告白し、懺悔します。
そうして、明日の彼女のスクーリングの後に、造形大から京都駅まで車で送る約束をして、自分達はその日は別れました。
・・・
今日は疲れたので、ここまでにしておきます。
ここまでは、タイトルにもあるように、連続ヒットで満塁の気分でした。
つまり、
後一本ヒットでれば点入っちゃうんじゃね?
という状態です。
しかし、
その甘い妄想の灯は、次の日に彼女を駅まで送っていく最中に、彼女自身の手によって、そっと消されることになるのです。
たった一つの、なにげない質問の応えによって。
以前自分がふと想像しつつも、まさかそれはないだろうと信じきっていた暗い事実が、無残にも自分にのしかかってきたのです。
続きは次回の
「新・惨事郎 ’05 夏 (中) ~隠し球でアウト編~」
で書きます。
というかもう今日はかなりへこんだので、これ以上は堪忍しておくれやす旦那はん。なのです。
新・惨事郎 ’05 夏 (上) ~本塁打篇~
エイドリアソから
変なメールきました。
差し支えない所(というかハイライト)を抜粋すると、
・akさん、夏休みはSA入ってないんですか?
キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!!
キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!!
キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!!
と、あまり期待し過ぎると経験上あまりロクな事が起こった例がないので、今日はもう心を鎮めて寝ます。
ちなみに心のこもったメールを返信しておきました。
惨事郎 (3) ~墓標篇~
さっきのミクシイ日記書いてたらメールきました。
差し支えないところだけ適当に書くと、
・お手紙ありがとう
・すごいビツクリしたけど素直に嬉しかったです
・実は彼がいるので、そういう意味でお気持ちに応えることは多分できないと思います
・でも同じ建築を勉強してるので、色々また教えて下さい
・またメールしますね
そうですか。
でも何か文面も素直で柔らかく、傷つけまいと気を使ってくれてるのが分かりました。
何が嬉しくてこんなに私生活晒してるんすかねえ、僕。
まあ、みんなのためにピエロになったよ!っつー感じですね。
まあメールには
「不倫は文化」(※)
って送り返しますわ。嘘やけど。
・・・いやあ、もう夏も終わりっすね。
コンペがんばろっと。
(※)世界のジュンイチ・イシダ(石田純一)の名言