魅力学講座 基礎Ⅰ | 煩悩無計画学 Ⅰ

魅力学講座 基礎Ⅰ

人の魅力とは何でしょうか?

定義としては、字の如く、人を惹き付け、魅了するために発せられる力の事であるかと思います。
これは自身が意識する事なく発せられる場合もありますが、普通、人間というものは少なからず自意識というものを持っていますから、意識して何とかこれを作り出そうと努力する人も多いのです。


さて、この魅力なるものには、大別して二種類あると思います。


陽性の魅力と、陰性の魅力です。


陽性の魅力とは、身体や行動そのものに帰着するものです。
つまり、身体そのものが発する魅力の事でありますが、その末梢的な形態は様々です。それは例えば高い運動神経であったり、美しい歌声であったり、巧みな話術であったり、流麗なダンスであったり、あるいは隆々たる筋肉や美しい顔、豊満な胸など肉体そのものであったりと、多岐に渡っています。


一方、陰性の魅力とは、二次的媒体を通した結果物が効果を発揮するものです。逆に言えば、それ自体は無形で目に見えない場合が多く、何の効果も持たないものです。
例えば、一般にセンスや能力や才能、あるいは知識や経験といったものが、これに当てはまります。これらがその輝きを発するためには、必ず二次的媒体が必要になります。絵画や文章、造形物や音楽、あるいは肩書きや地位や名誉や金の所有といったものもこれに含まれるでしょう。


さて、こうした二つの魅力には効果を発揮するための条件や局面といったものが存在します。故に、もしあなたが魅力的でありたいと願うならば、これらの特徴を良く把握した上で対象と目的を絞り、目的物にアピールしていくべきであります。


1.異性にモテたい

最も手っ取り早い方法は、陽性の魅力を身に付ける事であります。陽性の魅力の特徴の一つは、よく可視化・有形化されており、誰が見ても極度に分かり易いという事が挙げられます。これは最大の強みです。

男性が女性を口説くためにはどうすれば良いか?
とある男性はこう口説きます。

「こう見えても結構絵とか描いててさ。以前も○○って雑誌ににおれの作品が載ったりしてんだよ。」
「そうそう、あと音楽もたまに作ってて、結構遊びで作った曲とかをあるレーベルに送ったら、CD出さないかとか言われて。」

しかし、女性がこういう分野に余程興味がある場合は別として、大抵の場合、

「へー、●●くんってスゴイねー、アーティストだねー。尊敬しちゃうなー。」

と、その場で何となく表層的に尊敬されるだけに終わります。
男の方も自尊心が何となく満たされますが、肝心の二人の関係に於いては特に目覚しい発展はないのです。何故なら、女性にとってそれは形而上の出来事で、自身の心の琴線に直に触れるものが何もないからです。
そうして、結果として、彼女にとって彼は、自分とは外の世界に存在する単なる「すごい人」「尊敬できる人」として終わってしまうのです。

しかしながら、陽性の魅力を存分に用いた次の男性は違います。

「こう見えても結構ダンスとか好きでさ。以前も○○って大会でイイ線までいったんだよ。」
「へー、ちょっと踊ってみてよ。」
「やだよ、恥ずかしいから」
「ちょっとでいいから」
そこで彼は渋々ながらもルーティーンの一部を見せます。それは例えほんのちょっとした手の動きだけであったとしても、その良く訓練され小慣れた感じの動きは、目に見える形で彼女の心の中に確かに示され、跡を残すのです。そう、この目に見えるという事が肝要なのです。
例は、ダンスでなくても良いでしょう。女性を本当に笑わせる話術でも良いのです。これも、知的な音の塊という有形なものとなって彼女の心に跡を残す。
あるいは、美貌や筋肉でも良いでしょう。これら肉体の特徴ほど目に見え易いものはありません。

そう、異性に有効なのは、その場で何らかの直接的な知覚情報でもって相手の五感に訴える事なのです。相手の世界の内側に足跡を残せるかどうかが、勝負の分かれ目なのです。そうして、この時効果を発する唯一のものが、陽性の魅力なのです。

同意したあなたは、明日から片乳ポロリの状態で街を闊歩してみて下さいね。きっと何か群青色の制服着て腰に拳銃ぶら下げた人達にモテモテになるでしょう。白と黒にカラーリングされた、赤いピカピカランプつきの車でナンパされますよ、きっと。


2.仕事で成功したい

もしあなたが純粋で不器用でバカな生き方を好むのならば、陰性の魅力を磨きましょう。何故なら、陰性の魅力は社会的な地位と密接な関係があるからです。社会は表立っては能力による結果物が要求されます。つまりあなたが評価に見合うだけの結果、それこそ有無を言わせない程の結果を作り出すことができる能力を誇示する事ができれば、自ずと社会的な評価も付いてきます。
ただ、多くの人にとって、それは簡単な事ではありません。金をつんだからと言って、種々のしがらみや運などの理由により保証されるものではないのです。
そういう場合は陽性の魅力を利用しなければなりません。これは賢い方法とも言えます。正確には、ずる賢い方法かもしれません。
利用の仕方は簡単で、予め権力を持っている人に対し陽性の魅力を誇示すれば良いだけです。コバンザメのやり方に似ています。
相手によってその戦略は異なりますが、相手の性欲にあやかって肉体の魅力を使ったり、話術を使ったり、面倒な下請け行動を一手に引き受ける事などが一般的かと思われます。

まあ正攻法以外は同僚とかに嫌われるかも知れませんが、自分が幸せになれると確信しているなら何してもOKなんですよ、きっと。同意したあなたは、風呂場でスマタの練習でもして下さいね。レイザーラモンを参考にすると良いかもしれません。何故なら彼は陰性の魅力の欠落を陽性の魅力で補って成功した顕著な具体例だからです。


3.尊敬されたい

疲れたしマンドクセーので書きません。


・・・

最後に、何で急にこんな事書いたかというと、エイドリアソさんの事(※)を今でも時たま思い出すのと、自分があまりにネクラなのを律したいという向上心からなのです。


はー、
この軟弱者めが!と猪木のビンタ喰らって喝入れてもらいたい。

けどきっと痛いからやっぱ嫌やな。




(※)7月の日記「惨事郎」参照。